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万物創成!重音鋼鉄堂!

HEAVY METAL愛に基づく怪文書。ご家族みんなで楽しめる明るく健全な音楽サイトです。 (2013.03.05~)

Conception / Parallel Minds (1993)

2022.05.19 (Thu)
Parallel Minds

Conception / Parallel Minds (1993.11.21)

1. Water Confines [4:17]
2. Roll the Fire [4:36]
3. And I Close My Eyes [3:50]
4. Silent Crying [3:17]
5. Parallel Minds [4:49]
6. Silver Shine [4:44]
7. My Decision [4:47]
8. The Promiser [3:11]
9. Wolf's Lair [3:59]
10. Soliloquy [9:09]

total 46:31

ロイ・カーン (vo)
トゥーレ・オストビー (g)
ハンス・イェストヴァン (key)
インガル・アムリアン (b)
アルブ・ヘイムダル (dr)



ノルウェー出身プログレッシヴメタル、Conceptionが1993年にリリースした2ndアルバムです。ヴォーカルは後にKamelotに移籍することになるあのロイ・カーンです。
ちなみにこの時点でロイ・カーンは23歳。ギターのトゥーレ・オストビーは21歳です。若い。

そしてその若さに似合わず…と言ったら失礼ですが構築力とドラマ性の高い、それでいてプログレに過ぎることもない王道にしてストレートな作風。伸びやかなハイトーンヴォーカルを存分に生かした瑞々しいパワーのある作品となっています。本作は日本のオリコンでもトップ30に入るなど、洋楽メタル作品としてはかなり健闘しています。

#1 "Water Confines" はヘヴィなリフがゴリゴリ押してくるアップテンポチューン。基本的には軽快なノリなんですが変拍子を織り交ぜたリフなどさりげないプログレ風味が特徴。サビ部分を始めとしたコーラスの重ね方や、そのコーラスの重なりを突き抜けるように響くヴォーカルもグッド。

#2 "Roll the Fire" はイントロからテクニカルな速弾きが炸裂。メインのリフも重厚でいいですね。このリフだけだと殺伐とした感じですが、歌メロの豊かさがいい感じに潤いをもたらしています。

#3 "And I Close My Eyes" はゆったりとしたテンポなんですがリフがかなり忙しげ&プログレッシブ。2コーラス目が終わったあたりで勇壮に盛り上がり、その後はリフとヴォーカルのユニゾンという、中々にプログレ指数の高い曲です。

#4 "Silent Crying" はConceptionが誇る、そしてロイの本領発揮とも言える名バラード。柔らかく穏やかな歌唱から徐々に盛り上げ、力強いハイトーンが炸裂するに至る過程が素晴らしい。3分ちょっとの短い曲ですがこのドラマ性は圧巻です。

#5 "Parallel Minds" は4曲目の余韻を打ち破るようなリズミカルなリフに始まり、サビでは哀愁のメロディで熱く疾走。王道にしてかっこいいメタルチューンです。

マーチングドラムっぽいビートで幕を開ける#6 "Silver Shine" は、序盤こそ爽やかなバラードっぽい感じですがバンドの音が入ってくると一気にヘヴィなスローチューンとなります。しかしQueenを思わせる多重コーラスやロイの爽やかなヴォーカルが曲のヘヴィさをいい感じに中和。ラストはオープニングのマーチングドラムで締めなんですが、あっさりしすぎてるのでもうちょっと大仰にした方がよかったかも。

#7 "My Decision" もダークなリフがメインのヘヴィ・チューン。特に展開らしい展開もない地味な曲。

#8 "The Promiser" はAメロ部分の浮遊感のあるドラムから切れ味のいいリフに繋がりサビに移行する展開がいい。ちょっと80年代の残り香があるところもポイント。

#9 "Wolf's Lair" は重量感のある刻みリフが強力なアップテンポ曲。リフだけならスラッシュメタルとしてもギリいけるのではとおもいます。

#10 "Soliloquy" は9分を超える大曲。闇が明けるように静かに幕を開け、序盤はメタルというよりは80年代プログレの雰囲気があります。2分06秒あたりでガツンとしたギターが入ってきて、しかしテンポは変わらずゆったりと進行。やがてキレのあるリフに切り替わり、テンポもミドルにチェンジ。じわじわと盛り上がっていきます。4分38秒からのギターソロもエモーション全開でグッド。5分後半あたりでクライマックスを迎え、静寂パート、そして落ち着いたミドルテンポへ。7分過ぎからピアノのアルペジオが入り、アップテンポへと加速。ヘヴィな刻みリフでかっこよく走りますが、それも長くは続かずエンディングへ。壮大な割に盛り上がりに欠け、いまいち印象に残りづらいかも。

正統派の北欧メタルにちょっとひねりを加えた感じでしょうか。この時点で完成されているロイの歌唱力。ドラマティックな楽曲構成。まあ劇的にガツンと来るタイプのバンドではないかもしれませんが、90年代の北欧メタルをリードした名盤の1つです。







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